『水貴サン家の秘密の小部屋』1234記念(笑) |
―――嫉妬と理性のBorderLine |
「視線で殺して魂で縛れ!」番外編 |
後編 |
「うぅっ・・・あっ・・ 「きついよ、センセー。力入れすぎ」 水島は英治の後ろからのし掛かり、容赦なく英治を責め立てる。 「こんな、乱暴なのでも感じるんだ・・・淫乱ですね、センセー」 「くっ・・・」 「これも、生徒とのスキンシップでしょう。それなのに、こんなに勃たせて―――」 水島の言葉が英治を傷つける。 水島は英治の背後で、ギリギリまで抜き一気に奥へと突き立てる、と云う激しい動きを繰り返した。 「ひぃぁっ―――」 その動きに、その感触に、その衝動に、英治は背筋を弓なりにし、大きく口を開けパクパクと陸に上がった魚のように、何かを求め喘いだ。 そして、ココロの何処かでこんな抱き方をする水島に抵抗があり、無意識に英治の躰は侵入してくる彼を拒む。 しかし、それは水島を喜ばせるダケであり――― 「いいですよ、先生。締め具合が最高・・・」 そう云いながら、、水島は英治の膝裏を抱え体を起こした。 「いっ、あぁぁ―――」 水島のうえに乗り上げる形となり、英治の全体重が繋がってる部分にかかる。 一気に深くなった繋がりのショックで、英治は耐えていた欲望を解き放ってしまった。 しかし、朦朧とした英治の意識を水島は容赦なく現実に戻す。 「沢山出たね・・・センセー。そんなに、貯まってたの?」 ―――2日俺としていないだけで・・・。 水島は、英治の胸元から顎にまで飛び散った乳白色の体液を、英治の躰にのばしていく。 英治の体液で濡れた水島の指が円を描きながら、英治の胸元の飾りの周りをくすぐる。 ピチャピチャという淫猥な音と、水島の卑猥な指の動き――― 英治は、恥ずかしさと躰の奥から沸き上がってくる欲望に、唇を噛み締めて耐えた。 だが、再び水島が腰を使い出すと、躰中に残っていた悦楽の残りに再び火がついていく。
「いっ・・・うんっ・・・!!」 小刻みに揺さぶられながら、激しく唇を貪られる。 苦しくて藻掻いても、一向に水島は英治を離そうとはしなかった。 眉を寄せ、水島から与えられる快感と苦しさを、英治は受けとめ続けた。 ―――こんなにされても、亨を恨む気になれない。 英治は気付いていた。 こうして無表情や、意地悪い顔をしながら抱いている彼だが、目が・・・限りなく辛そうなのだ。 だから彼が落ち着くまで、したいようにさせようと思った。 「英治・・・見て?」 天井を向いて喘いでいた英治の顎を掴み、水島は正面を向かせる。 そして、 目の前にあった、ベットを囲っていたカーテンを一気に開けた。 「ひぃっ―――!」 目の前にあったのは、姿見。 その姿見には、英治を背後から抱えている水島と、躰中に自分の体液を塗りこまれ、そして今なお水島を受け入れて、全身を紅潮させながら喘いでいる自分の姿がしっかりと映っていた。 思わず顔を背けようとするが、水島にがっしりと顎を掴まれていて逸らすことができない。 「すごいよ、英治。ほらっ、俺のをしっかり咥えこんでる。いっぱいいっぱい広げてさぁ―――」 水島は淫靡な笑みを浮かべながら、ギッチリと水島を受け入れている英治の紅く熟れた入り口を、ゆっくりと人差し指でなぞっていく。 その指の感触に、ゾクゾクッと英治の背筋に何かが走った。 「いぁ―――あぁ!!」 思わず力が入り自分の中にいる水島を締め付け、その熱さに英治はもっと煽られる。 「こんな風にするのは、俺だけだよな。」 「嫌―――嫌ぁ、亨・・・!!」 「熱くて、ぎゅうぎゅう締め付けて最高にイイ英治のココを知ってるのは、俺だけだよな?」 「あっ・・・あきらっ、亨だけっ―――」 その言葉に、英治の中にいた水島は一層大きくなり、英治を圧迫する。 「英治に触れていいのは、俺だけだ―――」 「あっ・・・くはっ」 水島は激しく腰を使いだし、英治は何も言葉を紡げない。 「英治を抱きしめるのは、俺だけっ・・・!!」 英治の意識は快楽の中に飲み込まれ、ただもう最後を目指して後ろから抱きかかえている水島の腕に捕まり、水島の動きにあわせ自分の腰を揺らした。 「だめっ、もっ・・・!!あぁ―――!!」 「英治・・・えいじ・・くっ――― 英治が2度目の欲望を放ち、自分の中にある水島を締め付けた瞬間、水島も低い唸り声をあげ英治の中に熱い欲望を解き放った。 ―――2人はそのままベットに倒れ込む。 静かな部屋に、2人の荒い息遣いだけが響いていた。 先に回復した水島は、英治の中から自分をゆっくりと抜きはじめる。 クチュ 「ぁ―――」 濡れた音と、英治の小さな悲鳴。 思わず再び熱が戻りそうな自分に、水島は叱咤しながら苦笑した。 ―――酷いことをした。 自覚はしっかりとある。 英治がモゾモゾッと立ち上がろうとするのを、再び押し倒す。 「嫌だ―――」 はっきりとした拒絶。 声に怒りを感じる。あたりまえだ。 「もうしない。でも処理しないと・・・」 しっかり中に出してしまった残滓を掻き出さないことには、英治は後で酷いことになるのだ。 それを経験済みの英治は、無言で抵抗を止めた。 擦りきって真っ紅になっている蕾に、指を沈めていく。 「くぅ―――」 シーツに爪を立て耐える英治を見ながら、刺激しないようにゆっくりと水島の放ったモノを英治の奥から掻き出す。 トロトロと紅い蕾から白い液が太股を伝って、シーツに流れていく。 もう一度、火がつきそうになるのを必死に耐えて震えている英治の双丘に、水島は唇を近付けて優しくキスを落とした。 「―――ゴメン」 「謝るくらいなら、するな。」 「―――うん・・・」 「オレには、お前だけだと云ってるだろう?」 優しい人。 自分が何が不安で、何を一番求めているかすぐに察して、その言葉を与えてくれる。 「オレも、なるべくお前が不安にならないように・・・するから。お前ももうちょっと耐えろ」 毎回こんなのじゃ、オレ壊れるよ―――。 シーツに埋めた顔が見えない。 でも、きっとシャイなこの人の顔は真っ赤なんだろう。 愛してる――― 愛してる、愛してる。 この人なしじゃ・・・生きていけない。 「英治―――愛してる・・・アイシテルんだ。」 「ああ、オレも―――」 振り返った英治に、水島はゆっくりと顔を近付け――― ―――ックシュ 寸前でとまった。 そして2人で顔を見合わせる。 水島は起きあがり、全裸の英治に毛布をかぶせると、隣のベットのカーテンを一気に引いた。 「あっ―――」 「あ・・・秋良!」 「怜一・・・やっぱりお前か。」 水島が倒れ込んでるベットの隣で、秋良怜一は笑いながら手を振っていた。
「いつからいたんだ・・・」 流石に叔父の扱いには慣れた水島は、額を押さえつつ秋良を見やった。 英治は毛布を頭まで被りこんでいる。 「『全部脱ぎなさい』からvv」 「最初からか・・・」 生徒会室を出る前に、秋良に『今日は保険の先生イナイぜ。使うなら保健室使えよ。』と保健室の鍵と共に、にこやかに見送られたことからして、裏を感じなければならなかったのだ。 ただ、あの時は頭に血が上っていて、秋良の策略に水島が気付くよしもなかったのだ。 「一度、男同士のやってるトコ、覗いてみたかったんだ―――」 全く反省した様子のない秋良は、平然と水島に笑いかける。 「―――」 「・・・・・」 「しっかし、亨。お前スゲー鬼畜だな。俺、聞いてて何回『鬼だ・・・』って云ったか」 「ほっておいてくれ―――」 「先生は先生で、すんげえ色ッぽいしさぁ。俺、男とヤル趣味はないけど、ちょっと先生の声はやばかったぜ」 「怜一!!」 「秋良!」 秋良の爆弾発言に、英治は顔を真っ赤に、水島は鋭い目つきで睨み付けた。 そんな2人に秋良は肩をすくめ、ベットから立ち上がると出入り口へ向かった。 「麻生先生。先生、亨を甘やかせすぎですよ?マジで。」 「―――判ってるよ」 「判っててやってるのか・・・。もう、救いようがないなぁ。結局俺は当てられただけか」 「怜一、何が云いたい」 「べっつに。まぁ、仲直りもできたみたいでよかったかなぁ、と」 確かに今の2人の間には、もう甘やかなムードしか流れていない。 「どうせ、昼からの授業もサボりだろ?保健室も空いてるから、2人でいちゃついとけよ」 「怜一!」 「秋良っ」 2人の制止の声も聞かずに、秋良は保健室から出ていってしまった。
「なんなんだ、あいつは―――」 水島は、いつも振り回していく秋良をヤレヤレと見送りながら、英治の方へ振り返った。 「でも、確かに秋良の云うとおりオレは亨を甘やかせすぎだな」 「―――英治?」 「さっきだって、簡単に許しすぎたからな。」 「英治・・・」 困った顔になってしまった恋人を見て、英治はクスッと笑うと、ゆっくりと相手の首に両腕をまわす。 「優しく・・・沢山愛撫してキスして抱いてくれないと、許さない―――」 甘い声で誘いをかけてくる英治に、水島が否と云うはずもなく 「身命を持ちまして―――」 そう囁くと、もう一度白いベットに最愛の人を押し倒した。
|
BACK | TOP |